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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

スズキ ジェンマ125 点火・吸気系のメンテナンス

中古で手に入れたジェンマ125の所有年数は、既に6年近くになるが、その間の走行距離は、約2,000kmと大して乗ってない。今回、約40年前に製造された旧車の好調さを維持するために、点火系と吸気系のメンテナンスを行ってみた。


 

 

DR8EIXイリジウムプラグに交換

我がジェンマ125、ヤフオクでの入手時は、パワーフィルター仕様だった。その後、エアクリーナーボックスをヤフオクで調達、純正ノーマル仕様に戻していった。メインジェットも145番から130番のノーマルに戻し、吸気系は全て標準仕様になっている。

 

それでも以前からプラグはかぶり気味の傾向があり、余り乗らないでいると始動で愚図りだすのだ。そんな時は一旦プラグを外し、パーツクリーナーで電極付近を清掃するとセル一発で始動は行えた。そんなこともあり、CBX125Fに取り付けて好感触だったイリジウムプラグを導入、始動性の改善を図ってみた。

 

キャブレターのメンテナンス

レストアが終わってから特に問題はなかったので、濃い目のセッティングではあったけれど、キャブレターのメンテナンスは行っていなかった。今回キャブレターを取り外してみたら、フロートチャンバー周りがかなり汚れているのに気付いた。

 

ジェンマ125のサービスマニュアルによると、キャブレター形式はVM26SSで、油面は21.4ミリとある。もちろんレストア時に油面調整は行っており、今回の分解でも21.4ミリと変化していなかった。このキャブレターの縁には段差があり、以前は段差の下から油面の計測をしていた(サービスマニュアルに指示がない)。段差の高さは3ミリあり、段差の上からが正規だとすると、今までは18.4ミリとなる。油面が高いと濃い目の症状になるようなので、これがプラグの焼けが濃い目の原因かもしれない。

 

キャブレターの油面再調整

ということで、油面高さの見直しを行ってみた。今回は画像のように段差の上から21.4ミリと設定した。これにより油面高さが低下するため、濃い目の症状が緩和されるのではないだろうか。これが正規の状態なら、フロートチャンバー周囲の汚れは、油面高さによるオーバーフローによるものだったかもしれない。

 

フロートチャンバーは、内外含めてヤマハスーパーキャブレタークリーナー泡タイプとパーツクリーナーで洗浄した。キャブレター本体は、それほど汚れが酷くなかったので、パーツクリーナーだけで清掃を行った。

 

ブローバイガスの配管とキャブレター再セッティング

画像のブローバイガス還元用取り出し口に付けたホースは、フィルターを介して大気解放としてある。ジェンマ125は、エンジンからエアクリーナーボックスへのブローバイガスホースが短く、ボックス内にオイルが直ぐに溜まりやすい構造なのだ。そして溜まったオイルが燃焼、マフラーから青白い煙が頻繁に出る始末だった。それで上記の措置としたのだ。エンジン始動にあたり、燃料コックは、【レストアなったスズキ ジェンマ125 ― 後編】でご紹介した社外製負圧式燃料コックなので、燃料が来るまでセルを長めに回す必要があった。

 

エンジンを始動してみると、ブリッピング後の回転落ちが悪くなる症状が現れた。恐らく約3ミリも油面が低下したことが原因だろう。以前はガソリンが濃い目で、それに合わせたエアスクリュー設定だったのだと思う。そこで、通常の回転落ち状態となるように、再調整を行っている。テスト走行をしてみると、エンジンの吹け上がり、エンブレも特に違和感は感じられなかった。むしろ、イリジウムプラグのせいなのか、トルクが増した感すらある。暫らくこのまま乗って、様子を見てみようと思う。