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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

我が家の癒し系アイドルたち

猫を飼っている友人に、「犬はほとんど二次元の動きしかしなかったけど、猫は三次元の動きをするので、いろいろと気をつけなければならず大変なんだね」と僕がいうと、「いやいや、猫は四次元の動きかもしれないですよ」と冗談半分に友人はいうのだ。確かに言われてみると、まるでドラえもんの「どこでもドア」を持っているかのように、いきなり音もなく目の前に現れることがある……。

ごめんね……

相方の神戸にいる友人が、ペットショップに売れ残っていた黒いポメラニアンを購入。友人宅の先住犬との相性が悪く、食が細くなり相方に相談があったようだ。数日後、新幹線の日帰りで引き取ってきた。そんな「ふう」はメス犬のせいか大人しかった。

拙ブログ当初の 耐水性ステッカーを作る】でタイトルカットのモデルになった、ポメラニアンの愛犬「ふう」。実は昨年の5月に、13歳8ヵ月で亡くなってしまった。愛犬とはいえ、長年暮らすともはや家族同然で、家族全員が深い悲しみに暮れていた。特に相方は、すべて手作りの食事を与えていたこともあり、色々と思うところがあるようだった。それゆえ、相当つらかったようで、亡くなってからひと月ほどは愛犬の名前を小声で呼び、「ごめんね……」と涙ぐんでいるのをたびたび目にした。僕にしても同様で、愛犬の死をなかなか受け入れられずにいた。ふっと愛犬のことを思い出し、恥ずかしながら涙ぐむこともあった。今でも思い出すと、つい「ごめんな……」と口を衝いて出てしまう。

よく体育座りで座っていた「ふう」。縫いぐるみのようで可愛いかった。ビビリで、特に雷と地震を怖がり、抱っこをせがまれた。

「ふう」が亡くなった当日朝の話しだ。獣医から連絡があり、休みの取れた倅と「ふう」を迎えに行った。倅たちにしても多感な時期に一緒に暮らしていたので、相当辛かったようだ。いつもいるはずの「ふう」が亡くなったのだ無理もない。家族全員が何とも言えぬ虚無感に苛まれるなか、倅たちが「ふう」を見送ってやりたいと言い始めた。ネット検索をしてみると、ペットの火葬を自宅前で行ってくれるサービスがあった。そこへ連絡してみると、明日でも予約可能とのことだったのでお願いをした。翌日、ワンボックスバンが自宅前に到着。女性スタッフがリアハッチを開けると、荷台には火葬炉が設けられていた。炉の準備が整えられ、改めて「ふう」にお別れをする。荼毘に付される間は、自宅室内で待たされた。インターフォンで呼び出される。事前に「ふう」の遺骨の入ったロケットカプセルを、家族全員分をお願いしてあったので、それを受け取り葬儀は終了した。

 

三匹の仔猫

神戸で保護されたメスのサビ猫の「ゆき」。昨年の5月下旬から6月上旬の生まれのようだ。拙宅に来たのは昨年の7月上旬だった。もうすぐ1歳の誕生日だ。

ところが、2ヶ月も経つと悲しみが癒えたのか、相方が猫を飼いたいと言い始めた。どうも倅が言い出したのがきっかけのようなのだ。相方曰く、いわゆるペットロス症候群を克服するためらしいのだが……。相方には二つ違いの姉が、神戸の実家近くに住んでいる。その姉が生まれたての仔猫を保護したというのだ。言い出しっぺは相方か姉かは分からないが、とにかく保護猫がもう既にいるのだ。実姉宅にも保護猫を二匹飼っているという。確か愛犬もいたはずだ。姉妹揃って動物好きなのは間違いないが、それにしても手際が良すぎるような気もするのだが……。

昨年の8月下旬頃に生まれた保護猫姉妹の「さき」と「きき」。二匹で喧嘩というよりは、よくじゃれ合っている。向かって左の「さき」は、かなりのおてんばさんだ。

長年一緒に暮らしていたペットを看取るのは本当に辛い。ポメラニアンの「ふう」の前には、随分前にはなるがマルチーズの「との」も見送っている。僕はもう充分だ。三度目はもう勘弁してくれという思いが強い。「ペットを飼うのは、もうよそう」と口には出さずにいたのだが、相方に先手をとられてしまったようだ。僕の思いを口に出さなかったことが、この先良くなると思いたい。しかし、そんな簡単に捨て猫が見つかるものだろうか。拙宅の附近では、捨て猫をあまり見なくなったような気がするのだ。それでもガレージ前でバイクを弄っていると、野良猫がどうどうと闊歩していくのを目にするので、全くいなくなった分けではなさそうなのだが……。

仲良く三匹が寄り添う通称「猫団子」。多頭飼いは、猫たちにとっても良いのかもしれない。タイトルカットの重なり合って寝ている様子は、まるで黒蜜を塗した軟らかな信玄餅のようだ。

相方が猫を飼いたいので探してと、実姉にお願いしたのかは聞きそびれたけれど、とにかく、その産まれたての捨て猫を引き取ることにしたようだ。Lineを通じて仔猫の画像が、実姉から相方に送られてきたので見てみると、小さなやせ細った仔猫だった。ノミがいたようなので、仔猫をお風呂で奇麗に洗ったらしい。それでも、なんとなく汚く見えた。その分けは「サビ猫」「雑巾猫」などとも呼ばれている雑種の猫だったからだ。しかし、実姉曰く「賢い仔猫」だそうで、トイレを直ぐに覚えたそうだ。それで、ひと月ほど神戸の実家で彼女らの母親に面倒をみてもらい、夏休みを利用して倅のドライブで引き取りに行くことにしたのだという。

拙宅の目の前にある、彼岸桜に集まる小鳥に興味津々な三匹の猫。普段目にすることがないような、さまざまな小鳥たちが花の蜜を求めてくるのだ。この時期はとりわけ、鳥のさえずりでにぎやかになる。そして小鳥が花弁を落とすので、掃除が大変にもなる。網戸越しだが、まるで三匹の猫がお花見をしているようだ。

「ゆき」が来てからふた月ほど経ったある日、予想だにしないことが起きたのだ。倅が仕事場の先輩から、保護猫を二匹引き取ってきたのだ。離ればなれにしてしまうのはかわいそうなので、そのまま二匹とも引き取ってきたのだという。さらに仔猫が二匹増えてしまった。「猫は多頭飼いが良い」と相方は言うが、ひょっとしてこれは相方の指図なのか? いずれにしても、僕に何の相談もなく、一気に保護猫を三匹も飼うことになってしまったのだ……。ある愛犬家が「犬は家族、猫はペット」といったそうだが、愛猫家は「猫も家族」とそれを否定する。果たしてそうなのか、これから三匹の猫たちと暮らしてみて、初めて分かるのかもしれない。ただ、間違いなくいえることがある。それはこの仔猫たちによって、家族全員が癒されていることである。