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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

キクチ シアターグレイを中華製電動スクリーンに刷新 ― 前編

キクチのシアターグレイスクリーンを使っていたのだけれど、中華製電動スクリーンに置き換えることにした。やはり、ホームシアターには電動スクリーンは憧れなのだ。その入手した電動スクリーンは、安価だが機構に関しては問題はなさそうだ。しかし、スクリーンの取り付けに関しては、安全面で満足のいくものではなく、ひと工夫をして取り付けることにした。前編はスクリーンの取り付け方、後編はスクリーンの自動ストップ位置の調整方法をご紹介しようと思う。


 

 

キクチ100インチシアターグレイスクリーン取り外し


キクチ100インチシアターグレイスクリーンのスプリングローラータイプ。ガレージの手動シャッターとほぼ同様の仕組みだ。

【ホームシアター2001から2019バージョンへ】でご紹介した拙宅のリビングに設けたホームシアター。アマゾンのfire tv stick投入で、一気にプロジェクターやAVアンプなどは刷新したのだけれど、スクリーンは以前のキクチシアターグレイのままだった。シアターグレイは、ビーズタイプのスクリーンで、液晶プロジェクターの暗部表現改善とビーズの反射特性を併せ持つスクリーンだ。そのスクリーンに関しては全く問題ないのだが、今回電度スクリーンに置き換えることにした。こと電動スクリーンに関しては、ホームシアターにおける憧れの存在なのだ。


キクチ製スクリーン本体両サイドにある取り付け金具は、金属製で頑丈そうだ。

導入した中華製プロジェクターGooDee T26プロジェクターは、発色やルーメン値の性能アップが著しく、ホワイトマットのスクリーンでも十分な性能を発揮しそうなのだ。そこで、今や20年前のキクチシアターグレイスクリーンの9分の1前後の価格で購入できる中華製電動スクリーンに置き換えることにした。アマゾンで購入したのは、Fkstyle プロジェクタースクリーン100インチという16:9の電動スクリーンだ。価格が14,580円と安価な上に、無料配送という点も大きかった。販売元の国内在庫商品のようで発送も早めだった。


決してお勧めはしないけれど、突っ張り棒を利用すれば、一人の作業でもスクリーンを降ろすことは可能だった。

キクチシアターグレイスクリーンを降ろす前に、現状の取り付け位置をマークし、スクリーン取り付け金具を外していく。入手した電動スクリーンも100インチなので、そのマークを利用して取り付けていけば、プロジェクターとの投影距離が維持できるわけだ。取り付け金具のネジを外すには、片側は手で本体を保持すればなんとかなる。ところが、もう一方を外すには、スクリーンが落下するので、一人ではどうすることもできない。そこで、画像のように突っ張り棒を利用してみた。スクリーンが安定せずに落ちてきそうだが、これでトラブルもなく一人で取り外しに成功している。

 

Fkstyle 100インチスクリーン加工取付


両サイドにあるプラ製キャップを90度回転させ、スクリーン取り付け用の三角カンは使用しないことにした。

中華製電動スクリーンの多くが、画像のようなプラ製のキャップが付けられているようだ。そこに三角カンが取り付けられている。これだとプラ部分の経年劣化で、重量のあるスクリーンを支えられるのか些か不安になる。さらに、地震で大きく揺れた際には、ヒートンから三角カンが外れるかもしれない。キクチのスクリーン取り付け金具とは、雲泥の差があるものだった。そこで、購入直後ではあるが、取り付け金具の改良を試みてみた。改良はキャップ部分を90度回転させて、新たに取り付け用の穴を開け、金属製アダプターを介して天井にネジ止めするというもの。天井は、新築時に既に補強済みとなっている。


スクリーン外板に自作した鋼製フラットバーのアダプターを宛がい、共締めしてガッチリと天井に固定する。

天井直付け用の金属製アダプターは、3m厚の鋼製フラットバーで自作した。大凡ではあるが、スクリーン外板の角度に合わせてみた。その折り曲げは、ジェンマ125の熱中症対策で、ご紹介した中華製折り曲げ機を利用している。フラットバーのカットは、天吊り金具をショートカットでご紹介したチップソーカッターで行った。自作したアダプターの一方に「M」と書いてあるのはモーター側の金具だ。穴がオフセットしているのは、元々あったプラ製キャップのネジ止め穴を利用したからだ。そのため、フラットバーの穴もオフセットさせているのだ。


鋼製フラットバーのアダプターは3m厚を利用、外板の角度に凡そだが合わせてある。

画像は、モーター側のプラ製キャップを外した状態だ。天井側は使用するツーバイフォー用のネジ径に合わせて、元々開いていた穴を若干拡大している。その反対側外板は、ツーバイフォーネジの頭が、すんなり入るように大きめの穴を開けている。画像の外板の内側には、「M」と記載した3ミリ厚鋼製フラットバーで作成したアダプターがセットしてある。このアダプターを介して、スクリーン外板を天井にネジ止めするわけだ。プラ製キャップも同様な穴を開けて取り付けたが、こちらは見た目だけの、あくまでも蓋としての扱いだ。


マーキングした所定の位置に電動スクリーンを取り付けたところ。天井は補強してあるため、スクリーン本体をネジ止め後はガッチリ固定される。

3ミリ厚鋼製フラットバーで作成した金属製アダプターにより、ガッチリと電動スクリーンが天井に取り付けられた。ツーバイフォー用の太めのネジで取り付けてあり、スクリーン本体の重量が約10kg程度なので、まず落ちることはないだろう。この個体だけかもしれないが、スクリーンの外板がキャップ側に向かって、すぼまっているのがお分かりになるだろうか。キャップが金属製ならともかくプラ製なので、そのうちに割れやクラックが入りそうだ。そして、そのプラ製キャップに三角カンを取り付け、スクリーンをぶら下げるのは、強度や安全面でいかがなものだろうか。価格を考慮するとやむを得ないのかもしれないが……。