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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

ホンダCBX125Fのレストア ― フロントカウル周り編-①

CBX125Fのレストアは、思い切ってエンジンからではなく、フロントカウル周りから開始した。通常ならば、エンジンから取りかかるのがレストアの定石かもしれない。けれども今回は、敢えて外観から取りかかることにした。見た目が奇麗になれば、否応なしにエンジンを動かすしかないと踏んだからだ。さて、この作戦、上手く自分の尻叩きになるのだろうか……。

フロントカウルを補修


赤丸で囲んだプラ製のツメが割れてしまっていた。ここはウインカーを固定するためのステーを、ネジ留めする金具をはめ込むための重要な箇所だ。

このバイクの走行距離が40,000km近いということは、元気に走っていた証しでもある。出品者によると、1年前は普通に走っていたようだし、今回は、エンジンの様子も見ずに後回しにすることにした。レストア前のチェックでは、フロントカウル周りに転倒によると思われるダメージが集中していることが分かった。まずは、フロントカウル周りの分解をしていく。カウルステーは、カウルを外す前から分かっていたのだが、サビに加えて刷毛で塗ったような箇所がそこかしこに見られた。さらにパックミラー固定用ステーは取れてしまったのか、溶接で補修が行われていた。ただし、溶接初心者の自分から見ても、クオリティの低い素人作業のようだ。


フロントウインカーを構成するパーツ類。下の赤丸で囲んだものがプラ製のツメ部分の欠片だ。プラリペアを使用するようになって、ブラ部分の補修には接着剤をほとんど使用しなくなってしまった。

以前も書いたのだが、メーター周りが奇麗だと、バイクを乗っている時に気分がいいものだ。このカウルステーの状態でも、機能的には問題ないとは思うのだが、いささか見た目がよろしくないのだ。そこで、中古の程度の良いものに置き換えることにした。ヤフオクで探すと、価格的にも丁度手ごろなものを見つけることができた。CBX125Fを1台バラしたようで、同一の出品業者から数点のパーツを落札、同梱発送のお願いをした。同梱発送は、ネックとなる送料を抑えられるので、できるだけ出品者にお願いをするようにしている。ただし、たいていは同日のみの落札に限られるため、日にちが合わずに悔しい思いをする時もある。ただし、対応してくれる業者もいるので、確認をすると良いだろう。

 

100均のアクリルパウダーが大活躍


100均で調達できる「アクリルパウダー」と「アクリルリキッド」の最強コンビで、割れたツメの補修を行った。そのツメ部の下は、左右ともにFRPで補修されていた。

さらに転倒によるダメージは、フロントカウルやメーター周囲にも見られた。いずれも補修はしてあったのだが、経年劣化なのか補修された部分以外にもダメージが見受けられたのだ。特にフロントカウルのクラックは、完全に直し切れていなかったようで、ミラー取り付け部分や、フロントウインカー取り付け用ステーに、クラックや割れが見られた。フロントカウル内側に設置するウインカーは、ステーを介して2ヵ所ネジで固定するようになっている。そのうちの1つは、金属製金具をプラのツメ部分に挟んで、ネジ止めするようになっている。そこのネジを外すと金具もろともそのツメ部分が割れて落っこちてきた。


フロントカウルのバックミラー取り付け用の穴の周囲は、クラックがいくつも入ってた。こちらも「アクリルパウダー」で補修を行い、目立たない裏面にはタップリ流してある。補修で汚くなってしまったが、ゴム製バーツで隠れるので気にならなくなる。

焦ることはない。割れた部分のパーツさえあれば、プラリペアでいくらでも補修可能なのだ。以前に【プラリペアのマジック】内でご紹介した、100均で調達可能な「アクリルパウダー」と「アクリルリキッド」の最強コンビで、今回も補修を行った。上手く補修するコツは、クラックだったら、割れたヒビ部分をカッターで斜めに切れ込み入れ、アクリルパウダーが流れる面積を増やすと丈夫になる。さらに、補修箇所の裏面にアクセスできるなら、そこへ多めに流すとより頑丈になる。アクリルパウダーが多めに盛り上がってしまっても、ヤスリで削れるので心配ない。パテ用途にも利用できる100均のアクリルパウダーは、今のところ「レストアの友」になっている。

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