page contents

ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

ホンダCBX125Fレストア前の現状確認

レストアにあたり、バイクの状態を知るのは重要だ。今回のCBX125Fは、エンジン不動になったのが1年ほど前なのと、保管状況が良かったので、何か問題がなければキャブレターの清掃でエンジンは始動すると思う。そしてチェックして気づくことは、中古バイク特有の前オーナーの方々による、思入れのある作業の痕跡が垣間見られることだ。これが謎解きのようで、結構面白い。この先、大変な作業があるかもしれないが、レストア&モディファイを楽しんでいこうと思う。


 

 

CBX125Fをチェック-フロント周り

純正フロントカウルは、丸目ヘッドライトの通称ロケットカウル風の形状だ。以前のオーナーは、ヘッドライト形状に合わせたのか、バックミラーを丸いタイプに変更していた。左側のミラー部分はなく、ステーしかない状態だった。それと、ヘッドライト周囲に嵌るゴム製のOリングがないことも分かった。転倒によると思われるダメージの痕跡が、フロントカウル周りに色々と垣間見られた。

 

フロントフォークのサビは、アッパーブラケット周囲に若干みられた程度で、肝心な摺動部には目だったサビはなかった。現状ではフロントフォークにオイルが滲みでた様子は見られない。さらにダストカバーにもヒビ割れは見られないので、オーバーホールがなされているものと思われる。

 

フロントタイヤは、2015年28週製造のダンロップ製で、D404Fという製品だった。サイズは80/100-16インチタイヤが組み込まれていた。5年前の製造の割には、ヒビ割れが結構見受けられた。タイヤは保管状態によっても寿命が変わってくるが、屋外保管だったのだろうか。さらにこのタイヤ、スリップサインが間もなくなのと、トレッドパターンが好みでないので、いずれにしても早めに交換をしたいと思う。

 

CBX125Fをチェック-フューエルタンク・エンジン周り

フューエルタンクは、内部にコーティング処理が施されていた。タンクシーラーは、黒色で、ゴムっぽい材料のような感じだった。いつ頃処理をされたのか分からないが、どこのメーカーのタンクシーラーなのだろうか。それと、タンクにコーテイング作業を行っているうちに溢れてしまったのか、給油口とタンク先端部分に黒っぽいシミがある。

 

黒く塗装されたエンジンやキャブレターも、日頃のメンテナンスが行き届いていたようだ。年代を考慮すれば、総じて奇麗な部類だと思う。フューエルコックの右上のフレームに引っ掻きキズが多くみられるので、キャブレターを何度も脱着したようだ。ひとつ気になるのは、ホースがフューエルコック出口から上方へ向かっているところ。燃料は落下式なので、せめて水平基調になるように改めたいところだ。

 

点火コイルは、社外製の物に変えられているようだ。メインハーネスの辺りから赤い配線が伸びているが、電気式タコメーター用の配線だった。このバイクは、本来機械式のタコメーターが装備されているのだが、何らかの要因で電気式に改造されていた。シリンダーヘッドにある機械式タコメーターの、ケーブル接続ポイントは封印されていた。

 

CBX125Fをチェック-フレーム関係・駆動系周り

現在はあまり見られなくなったフレーム形式の、セミダブルクレードルフレームが採用されている。シートレールの幅が狭くてスリムなフレームは、年代を感じさせる。フレーム間の左手にある黒いボックスはCDIで、その隣の冷却フィンのあるものは、レギュレータ―。その下のフレームの三角部分にあるのは、エアクリーナーボックス。ウインカーリレーが、リアフェンダー上部に何故かポンと置いてあった。

 

CBX125Fのメインステップは、タンデムステップと兼用のパイプフレームに設けられている。位置的にはバックステップとなり、ミッションシフトはリンク式だ。その上側フレームには、頻繁にシフト操作を行うためか塗装が擦れて剥げてしまったようだ。ドリブンスプロケットとチェーンは、グリスのようなものでドロドロになってしまっていた。チェーンはかなり伸びていることもあり、交換時期のようだ。

 

こちら側の三角フレーム間には、バッテリーが搭載される。バッテリーは外された状態で、前オーナーより受け取った。シルバーフレームの所々が黒くなっているのは、サビチェンジャーで黒サビ化したものだろう。とはいえ、35年前のバイクにしては、サビは至って少ないと思う。ブレーキペダルは転倒によるものか、内側に曲がってしまっているようだ。それにしても、この狭いフレーム間に各種のパーツや、キャブレターが2つも押し込まれているのだ。決して整備性が良いバイクではなさそうだ。

 

リアタイヤダンロップ製タイヤで、息の長い製品のTT100GPが選ばれていた。発売当時はハイグリップタイヤの代名詞的な存在だった。ひとめで分かるトレッドパターンで、旧車には良く似合う。この取り付けられていたタイヤは2017年12週製造。90/90-18インチサイズのタイヤが組み込まれている。タイヤの減り具合から判断すると、交換後あまり乗っていないように思える。このまま充分使えるレベルにあると思う。

不定期更新 ─