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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

エレコム製テレビ台をローボード化する


居間にあるホームシアター用の100インチスクリーンを下ろす(手動なのが悲しい)と、スクリーンの左下部分がテレビの縁と重なってしまい、煩わしかった。そこで、テレビ台を左端の方へ90度ひねり、スクリーンと被らないようにしていた。しかし、スクリーンを下ろす度に、動かすのが面倒だ。それに何より、これから映画鑑賞をしたいのに、テレビ台を動かすその行為がスマートでない。これは何とかしなくては……。


 

 

テレビ台を大胆加工

オリジナルのエレコム製テレビ台。天地方向に1段棚があり、AV機器を上下に置くことができる。その棚に置いてある古いAV機器は、全て可動可能だ、右下のシャープ製S-VHS機は、コンポーネント入出力端子を備えている貴重品。といっても、全て休眠中。テレビは現役の、東芝REGZA 37Z9000型。

 テレビ周りを計測して、解決策を練ってみた。テレビ台の天板の高さは、床から350ミリだ。テレビの高さは700ミリなので、高さは合計で1,050ミリとなる。一方、スクリーンを下ろした状態だと、最下部の丸棒の位置で、天井から1,400ミリあった。天井高は2,350ミリなので、約100ミリマイナスすれば良いことになる。

いつものことながら、お金は余りかけたくないので、色々と考えた結論は……。
今ある製品を加工してローボード化を行う、という突拍子もないことだった。

 

木・木・て、鉄!!

左上の2枚が前側で、右がサイドの板となる。下の板は、100ミリカット後にダボ用の穴を写し終え、不要になったもの。

テレビ台は、ディスコンとなってしまったエレコム製のものだが、割とデザインが気に入っている。今回は、1段ある棚板を取り払い、全体のバランスを崩さないように加工をしていくことにした。

そんなことが上手くできるのかと思いつつも、テレビ台をバラしていった。天板を支えているのは、前面とサイドにある木製チップ圧縮の縦板4枚(L型になって天板を支える)と背面にある鉄の板だ。て、鉄の板!! なんと予想に反して木製でなかったのだ。一瞬、途方に暮れてしまった。が、ええいままよ! と加工することにした。

残念ながら、ディスクグラインダーでカットした状態のものは、撮影していなかった。これも作業途中で思い出して、撮影したもの。鉄板を100ミリカットしたので、中央の穴の片方は閉じられていない。

前面とサイドの板を100ミリカット。ダボ用の穴は、元の板から寸法を写し取って開けてある。ここまでは、まぁ通常運転といっていい。背面用の鉄板の加工に入る。100ミリカットは、上部分をカットすることにした。ダーマトペンでマーキングをして、ディスクグラインダーを使ってカットを行った。意外と上手くカットが出来た。カットした板の上部に、角パイプが溶接されているので、これを再利用することにした。ディスクグラインダーで、溶接された箇所を削っていく。上手く角パイプが取り外せた。あとは、先ほどカットした板の上部に、角パイプを溶接すれば良い。溶接する箇所の塗料を剥がしていく。溶接の下手さを考えて、強度的に6か所溶接することにした。なんとか溶接ができたようなので、酸化被膜を落とし、黒の艶消し塗料を吹いておいた。

でき上った背面の鉄板。溶接個所は、酸化被膜除去後に黒のスプレーを吹いておいた。

溶接機のキット付属の組み立て式の溶接面では、慣れた人ならともかく、たまにやる素人には不向きだと思う。ガラスの色が濃すぎて、溶接部分が見え難いのだ。それで、なんとなくの感覚だけで溶接している状態なので、上手くいくはずがない。あまりに見にくいので、溶接面をほとんど使わずにやってしまって、目が溶接焼けになりそうだった。次回、溶接が必要な際には、それなりの溶接面を調達しようと思う。

100ミリ天地方向を詰めたテレビ台。居間のテレビは、東芝REGZA 42Z9000型。液晶テレビになってからは、ソニー製よりも東芝製が好みになった。バックライトがCCFL方式の最後期モデルで、品質が安定したのか、未だに全く問題なく使えている。

各パーツが出来たので、あとは組み上げていくだけだ。ダボの位置もバッチリ合っており、気持ちよく組み立てられている。懸念した背面の鉄の縦板も、問題なくネジ止めが行えた。完成状態の歪みをチェックをしてみても、全く問題ないようだ。今回の加工は、ちょっと大胆だったけれど、上手くいったようだ。