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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

ホンダNS-1というレーサーレプリカ風バイク

息子が16歳になってからある日のこと、いきなりオートバイに乗ってきた。聞くと、SNSで知り合った人から、バイト料で買ったのだという。バイトをしてたのは知ってたが、免許取得とオートバイを、購入するためとは想像もしてなかった。何もかも、あまりにも突然のことで、ちょっとした衝撃を受けてしまった。そうはいっても、僕が16歳からオートバイに乗っていたことを子供は知っているので、危ないからやめろともいえなかった。自分の父親は、当時どんな風に思ったのだろうか。同じ立場になった今、なんとも複雑な思いではある。


 

 

奇麗とかけ離れたエヌワン

ホンダNS-1は、通称「エヌワン」と呼ばれている。街乗りバイクとしては、申し分のない性能を持ち、フューエルタンク部分がメットインという、使い勝手はスクーター並みだ。

その購入したオートバイは、ホンダのNS-1といって、50ccだという。パッと見は、とても50ccには見えないボリューム感のあるオートバイだった。というのもNSR250用のFRPシートに変更されていることや、社外製のFRPフルカウルが取り付けられていた。それで、余計に50ccには見えなかったことのようだ。

しかし、自家塗装で黒の艶消しにしたようで、お世辞にも、奇麗とはいえない状態だった。特にベッドライト周りの処理には、思わず首をかしげてしまった。免許取り立の高校生のバイク乗りは、このような外観でも気にしないのだろうか。ちょっと理解し難いところだ。

それにしても、前オーナーはどうしてこのようなカッコにしてしまったのだろうか。いい加減な形状にカットされたヘッドライト部分と両脇のウインカー部分、艶消し黒の塗装と相まって、初見の際に唖然としてしまった。ミサイルとは、言い得て妙といったところ。

オートバイは、奇麗にして乗りたい人間からすると、受け入れ難いものだったが、目の前にあるものを放り出すこともできないので、ここは割り切るしかない。そうなると、狭いカーポート内にどうやってオートバイを置くかだ。実は、以前紹介したクロスバイクの壁掛け収納は、これが元で、製作を行わざるをえなかったのだ。

相方も、免許を取ったのは、知らなかったようだ。原付免許のままで、子供をに乗せるのは、何かと怖かった。そこで、自動二輪免許の取得費用は出すから、免許取得後にオートバイに乗る、という条件にした。子供にしても、自動二輪の免許取得はうれしかったのだろう、文句も言わずに教習所へ通っていた。

新品の中国製モビスターカウル投入で、ミサイルから見違えるようになったエヌワン。やはり、オートバイは、美しくなければと思う。スクリーンは無かったので、ポリカーボネートシートから自製した。

それにしても外観がひどすぎる。子供のオートバイながら、このまま乗せるのには不憫なので、新品の中国製フルカウルを買ってやることにした。ヤフオク楽天オークションで、検索をしていると……。レストア途中で放棄したのか、中国製新品フルカウル付きのNS-1が、楽天オークションに出品されていた。出品価格68,000円、即決価格70,000円というものだ。出品日を見ると、ヤフオクと違い注目度が低いようで、どうも何回か流れているようだった。そこで、入札を出品価格のままで試みると、その価格で落札できてしまった。2013年5月のことだった。

新たに購入したNS-1のストリップダウン。フューエルタンクの表面がサビサビだった。中はもっとすごいことになっていて、使用できない。

友人がワンボックスカーを持っていたので、落札した週の休日に、千葉方面への引き取りのお願いをしたら、遊びがてら一緒に行ってくれるとの暖かい返事をいただけた。そして当日、出品者の元へ、NS-1を引き取りへ向かった。近くへ着いたからと、出品者に連絡をすると、まだ学生と思しき若い青年が迎えにきてくれた。

手放す理由を聞くと、色々と新品パーツをつぎ込み、レストアしようと試みたのだが、経験不足で挫折したようだ。それで、新しいオートバイを購入してもらうような話しだった。僕とは年齢が違い過ぎるので(話も合わないだろうから)、お礼もそこそこに、NS-1をデリカバンに積み込んで帰宅することにした。

 

2台のNS-1

こうして2台になったNS-1。貴重な2スト車ゆえ、部品取りだけにしておくのは、ちょっともったいない気もする。

拙宅へ到着したので、NS-1をデリカバンから下ろしてみた。改めて今回購入したNS-1を観察してみると、いくつかの純正新品パーツなどもつぎ込んだようだ。新品のNS-1用中国製カウルは、取り付けステーが一部無く、仮付けのままだった。オートバイ本体の程度は、子供が購入したものと大差ない。まぁ良くも悪くもないNS-1後期形の中古品だ。

今回入手したNS-1は、エンジンは掛かるとのことだが、電装関係に問題があり、ウィンカーとブレーキランプだけつかないとのこと。詳しくは調べてないが、まぁ部品取り車に落ち着きそうだ。

フロントアッパーカウルを耐久仕様にした、エヌワンの画像は見つけられなかった。ケーヨーD2の格安スプレー塗料の赤で、全塗装したようだ。これは動画のキャプチャ。このMR-Sは、インテグラ用K20A VTECエンジン搭載車。関西拠点のハーフウェイまで自走して持ち込み、エンジンスワップを依頼したとのことだ。1トンに満たないMR-Sに、軽くチューンしたK20A搭載車ということで、とんでもない加速が味わえる。しかもNAらしくトップエンドまで、伸びのある加速だ。

後日、搬送を手伝っていただいた友人から聞いて分かったのだが(友人もオートバイに乗っていた)、引き取ってきたNS-1を見た時、僕が子供のNS-1の初見で感じたことと、同様な印象を持ったようだ。お互い新車のオートバイしか乗ってこなかったから、無理もない話しだと思う。

子供が無事、自動二輪の免許が取得できたらしく、晴れて自分のNS-1に乗れるお許しがでた。当初は、新品の中国製カウルを付けて乗っていたのだが、あまりにも奇麗過ぎて、なんか落ち着かないという。なんでも、中古の耐久仕様FRPフロントアッパーカウルをヤフオクで落札したらしい。以前のフロントロアカウルと組み合わせて、乗るのだという。

 

どうするNS-1

トヨタコルサGSL3ドアは、テールフィン形状を持つ欧州車風のデザインが特徴だ。縦置きエンジンのFFというメカに興味をひかれたのと、下取り車の高査定で乗り換えることにした。

まだ子供が小さい頃に、オートバイの自損事故で、自分が3カ月ほど入院したことがある。それ以来、相方のバイク禁止の発令によって、全くオートバイに乗っていなかった。おおよそ20年近くなるだろうか。退院後、オープンエアを享受することができなくなり、寂しい想いをしていたのだが、四輪ならということで、ビート購入に至ったのだ。ビートに乗ってみると、街中を流すだけで、こんなに楽しいクルマがあるのかと感動を覚えた。我が車歴の中で、楽しさナンバーワンは、間違いなくビートだ。

初めて乗ったクルマは、初代シビックGLの3ドアだった。次に乗ったのはシビックRSだ。その次は、トヨタの飛び込み営業さんが、シビックRSをかなりの高額で下取るというので、新発売されたばかりの縦置きエンジンでFFという初代コルサGSLの3ドアにした。テールフィンを持ったデザインや、メカ的にも興味深かったが、エンジンが如何せん面白みに欠けた。この反動もあってか、次はバラードスポーツCR-X1.5iに、さらにインテグラ1.6XSi VTECの3ドアへと、ホンダ一辺倒となった。

結婚を機に相方が、ジムニーJA11を購入してからは、軽自動車に嵌ってしまった。それまでは、軽自動車に乗ろうとは思ってもいなかったのだが、ジムニー購入後は、軽自動車フリークになってしまった。

話しがだいぶ横道にそれてしまったので、元に戻そう。新品カウルが戻ってきたNS-1を、どうするかだ。このままガレージに置いておくのは邪魔だし、折角購入して手放すのは惜しい。とはいえ、公道デビューは、ままならぬ状態だ。果たして、どうしたものか。

 ーつづくー