page contents

ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

ジムニーのサスペンションを一新

ジムニー購入後、まず最初に手をつけたのは、足回りだった。このジムニーは、拙宅が三代目のオーナーとなる。以前のオーナーは、茨城県にある同じ職場の先輩と後輩で、主に通勤で利用されていたようだ。地方で通勤距離が多めだったのか、11年で約125,000キロを走行していた。そんな過走行ジムニーの、足回りのリフレッシュに取り組んでみた。


 

 

ジムニーJB23Wのサスペンションを選ぶ

サスペンションの組み合わせは、20mmアップとなるモンスタースポーツ製ハイトアップスプリング。廉価だが信頼のKYB製低圧ガスツインチューブ仕様のExcel-Gショックアブソーバーとした。

拙宅の2004年式ジムニーランドベンチャーは、2015年3月中旬に楽天オークションで購入したものだ。すでに約125,000kmを走行していたが、通勤メインのAT車であることで購入の決断をした。ジムニーの場合、MT車だと手荒く扱われる可能性があるが、AT車は比較的大人しく利用されているはず。しかし、サスペンションの特にショックアブソーバーは、経年劣化でヘタリが出ることは想像に難くない。過去に乗った中古車もそうであったように、このジムニーもサスペンションをリフレッシュすることにした。サスペンション交換が簡単なジムニーは、しまい込んだ油圧式ジャッキとウマを引っ張り出して、DIYで行おうと思う。たぶん半日ぐらいの作業ではないだろうか。

ラダーフレームのジャッキアップポイントにウマをセット。油圧式ジャッキをリアデフ玉に掛け、ジャッキを上下させてサスペンションの交換を行った。

リフレッシュ用に調達したJB23型用サスペンションは、コイルスプリングをモンスタースポーツ製ハイトアップスプリング20mm、ショックアブソーバーは、低圧ガスツインチューブ仕様のKYB製Excel-Gを選択した。取り付けは、拙宅の狭小ガレージ内で行った。ジムニーを入手して、すぐにそれぞれのパーツを注文したので、4月初旬にはサスペンションの交換を終わらせてしまった。サスペンション交換は、リア側から行った。油圧式ジャッキをリアデフ玉に掛けてジャッキアップ。ラダーフレームのジャッキアップポイントにウマ、フロントタイヤに車止めを掛け、安全に注意を払いながら作業を行った。

 

過走行ジムニーの足回りをリフレッシュ

リア左側の取り付けが終わったモンスタースポーツ製ハイトアップスプリングと、KYB製Excel-Gショックアブソーバー。ここまでは順調に進んでいたのだが……。

サスペンションの取り外しは、ショックアブソーバー上下のナットを外し、リアデフ玉に掛けた油圧ジャッキを徐々に降ろし、ショックアブソーバー、コイルスプリングの順で行った。取り付けは、コイルスプリング、ショックアブソーバーと逆の手順で、やはり油圧式ジャッキで高さを調節しながら行った。ここまで順調に進み、リーフスプリング式のJA11型よりも手間いらずだと思ったら、フロント側で躓いてしまった。フロントスタビライザーでサスペンションの伸び側が規制され、リア側と同じ手順では外せなかったのだ。やむなくフロントスタビライザーを外すことにしたのだが、今度は純正フロントバンパーが、さらに妨げになってしまった。

フロント側サスペンションの交換は、スタビライザーとフロントバンパーの一部を外す必要があり、思いの外時間を要してしまった。

ジムニーのヘッドライトをクリアに】でご紹介したように、フロントバンパーを外すのは大ごとになる。そこで下側にあるボルト類だけを外して、フロントバンパー下側をめくるようにして作業を行った。フロントスタビライザーを固定しているポルトが外せれば、リア側と同じ要領でサスペンションの交換が行える。モンスタースポーツのハイトアップスプリングは、20ミリアップ程度なので、ブレーキホースの交換は必要ない。思いのほかフロントサスペンションの交換に手間取ってしまい、半日作業で終わる腹積もりが、みごとに打ち砕かれてしまった。まぁこのあたりは、時間に追われない素人作業の良さだろう。

モンスタースポーツ製20ミリハイトアップスプリングを、取り付けた直後のカット。ジムニーは、このぐらいの車高がバランスよく見える。16インチ5.5Jの純正アルミホイールには、175サイズのHT*1タイヤを履いていた。

取り付け後に試乗をしたら、20ミリほど高くなった車高でも、コーナーでの不安は全くなかった。ショックアブソーバーは、交換前に比べ明らかに動きが引き締まった。初期当たりが取れていないのか、硬めではあるが決して不快な感じではないと個人的には思う。ラダーフレームとリジッドアクスル式サスペンションによる、ピッチングと頭が左右に振られるような独特な乗り味は、歴代ジムニーの特徴だ。初めてジムニーに乗ると、自分の頭を揺すられるような乗り味に違和感を感じることと思う。新型JB64W型ジムニーは、そのあたりが随分とマイルドになっているようだ。ただ、形式は異なっていても運転して楽しいのは、歴代ジムニーに共通している特徴ではないだろうか。

*1:HIGHWAY TERRAINの略で、舗装路での走行に適している。