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ひと手間Weblog

メカ好き文系が試みたDIYと乗り物のレストアやモディファイの備忘録

ヤマハ・アプリオタイプ2を起こしてみた(電装・外装編)

エンジンのボアアップが一段落したので、電装と外装に取りかかった。全波整流化の加工も終わっているので、ヘッドライトはLEDに変更、そのほかの灯火類も全てLED化した。カウル一式を中国製の新品に。フロントフォークとアルミホイールは、ジョグ用を流用した。ここまでモディファイしたら、一気に新車然としてきた。


 

 

中華圏パーツ満載スペシャ

投入したパーツのほとんどが、中華圏で製造された製品だ。赤いカウル類を始め、バックミラー、前カゴ、シート、リアサス、Aprioのシールなど多岐に渡る。中古の社外製サイドスタンドも取り付けた。

 ヤマハ純正パーツ以外は、ほぼ全て中国、台湾製だ。なんと言っても価格面が魅力的なのだ。それに純正パーツで、発売中止になっているようなものが手に入る。しかも格安でだ。カウル類などに転倒キズやワレなどがあったら、躊躇なく新品交換ができる価格で販売されている。ただし、金型の精度が悪いのかチリは合わないと思ったほうが良い。そもそも金型を起こせる価格ではないような気もするが、真相は……。それでも価格の割には、塗装はなかなか綺麗だ。

とにかく、流用したパーツ以外は、中華圏パーツのオンパレードと言っていいだろう。人気のあるスクーターのパーツは、それぐらい豊富にある。取り換えられる技量があれば、新品同様にするのは造作もない。

 

灯火類の全LED化

PH8規格のLEDヘッドライトを、電球バルブと交換して取り付けた。冷却用のファンがあるタイプだが、ヘッドライト内のスペースに上手く収まっている。

単相交流全波整流化工事も終了したので、灯火類のLED化に掛かった。ヘッドライトは、「省エネ15W 高輝度 3面LEDヘッドライト バイク用LED16/PH7 PH8」という商品をヤフオクで調達した。中国製LEDヘッドライトの価格は下落傾向にあり、LED愛好家としてはうれしい限りだ。入手したものは、送料込みで1,600円ほどだった。

アプリオタイプ2のヘッドライトは、最初からイエローレンズが搭載されている。LEDライトの白い光源と合わさって、さわやかな感じのイエローの光りとなった。イエロータイプのヘッドライト愛好家としては、うれしい装備だ。

アプリオタイプ2のヘッドライトは、イエローが純正色だ。LEDの白い光源とイエローレンズとの相性がいい。前カゴに金属製ヤマハロゴを、リベット止めで取り付けてみた。

LEDヘッドライトの配線は、元々のバルブ側のカプラーがついた電線を、適当な長さでカットして利用している。配線用端子での配線ももちろん可能だが、カプラーを取り付けておけば、再整備する際に何かと便利なのだ。

ヘッドライト以外にも、前後ウインカー、テール・ストラップランプ、メーター内照明など、全てLED化を行った。ウインカーリレーは、ICタイプのものに変更、安価な製品だったが問題なく動作している。

 

流用パーツでグレードアップ

スズキアドレスV100用メーターは、無加工で取り付けられる。速度警告灯は、黄色のウインカーインジケータランプに加工した。

いろいろと流用できるパーツを取り付け、グレードアップをはかってみた。メーターは、スズキアドレスV100用がポン付けできる。スピードメーター指針の「0」を指す方向が、個人的にはどうも気になるが、無加工で取り付けられるので、原付二種登録した際には重宝すると思う。

アプリオは50ccなので、30km/h以上で速度警告表示のSPEEDの赤い文字が点滅する。原付二種になったのだから、必要のない装備だ。そこで、そのランプをウインカーインジケータランプに加工してみた。

アルミホイールとフロントフォークは、ジョグZRのSA39Jから流用。フロントフォークは、オイル交換を行ってから組み込んだ。

ジャンク箱にあったNS-1用タコメーター内にある、ウインカーインジケーター用レンズに目を付けた。まず、これを取り外す作業から開始する。次にアドレス用メーターパネルの裏側から、ランプを設けたい位置に小穴を開け、リーマーで取り外したレンズ径に合わせて、穴の大きさを調節した。レンズの取り付けは、透明のゴム系ボンドで固定した。瞬間接着剤で、手っ取り早くといきたいところだが、レンズが曇る可能性があるので見合わせた。瞬間接着剤の白化現象が起こると厄介なので、クリアな個所を保持したい場合は、避けた方が賢明だろう。

フロントフォークステムを取り外した状態。ブレーキキャリパーは、交換前だ。軽い原付スクーターぐらいなら、古タイヤでジャッキスタンド代わりになる。どこもキズつけることはないし、意外と安定している。

アルミホイールは、ジョグZRのSA39Jからの流用で、ヤフオクで調達した。ただし、リアハブの奥行きが2種類あり、深いタイプは取り付けできないので注意が必要だ。アプリオは、リアハブの奥行きが浅いタイプなら、問題なく取り付けが行える。アルミホイール取り付けにあたって、パイクパーツセンターで取り扱っている、NBSタイヤの新品を手組で組み込んでいる。

フロントフォークとフロントフォークステムも同様に、ジョグZRのSA39Jから流用している。こちらはアルミホイール取り付け後に、ヤフオクで別の出品者から調達している。これまでフロントフォークは、アプリオ用の中国製新品フォークを取り付けていたが、ショック減衰に満足がいかず交換することにした。

フロントフォークステムは、赤丸の2か所を加工する必要がある。右側はハンドルブラケット取り付け用の切り欠きを移設、左側はハンドルロック用の穴を上下方向に拡大した状態。

アプリオ用に、ジョグZRのSA39J用フロントフォークステムを利用するには、加工が2か所必要となる。その加工は、ハンドル取り付けブラケットの切り欠きの移設と、ハンドルロックを行うための穴の位置を調整することだ。

ハンドル取り付けブラケット用の切り欠きは、現物合わせで調整を行っている。まずフレームにジョグ用フロントフォークステムを組み込み、次にハンドルを取り付け、正面にハンドルが向くような位置に、切り欠きの移設を行った。ハンドルロック用の穴は、手っ取り早いので上下に穴を拡大してしまった。

重量は重くなるだろうが、オイルダンパーのフロントショックにして正解だと思う。フロント周りに落ち着きが出て、乗り心地も改善された。赤い純正ブレーキキャリパーがいいアクセントだ。

フロントフォークステムは、赤丸の2か所を加工する必要がある。右側はハンドルブラケット取り付け用の切り欠きを移設、左側はハンドルロック用の穴を上下方向に拡大した状態。

ここまで加工ができたら、フロントフォークが取り付けられる。オイル交換が終了したフロントフォークをステムに取り付け、新品タイヤ付きのアルミホイールを組み込んだ。各部のネジを締め上げ、ブレーキキャリパーのエア抜きを行えば、フロント周りの一連の作業が終了だ。

加工に手間はかかったけれど、見た目にも満足度は高いと思う。フロントフォーク換装後に走行してみると、しっとり感のある落ち着いた乗り味に。ついにアプリオが、オイルダンパー装備のフロントフォークとなった。